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消費者金融の歴史と問題点A
消費者金融の歴史と問題点A
前項で書いたように、1990年代までで、消費者金融業界は驚くほどの急成長を遂げることに成功しました。
そのような中で2000年前後からの消費者金融業界は全情連(全国信用情報センター連合会)加盟の情報センター、CIC、全国銀行個人情報センターの個人信用情報機関によるブラック(「ネガティブ」又は「ネガ」とも)情報の交流(CRIN)が開始され、与信の厳格化が図られるようになりました。
これによって消費者金融大手6社などでは契約者の属性が向上し、消費者金融の経営自体は健全化していきましたが、スケールメリットのある大手業者とこじんまりと経営可能な小規模業者の間に挟まれた中堅クラスの業者の中には、急激に業績が悪化して倒産、大手業者による買収、または債権譲渡するものも現れました(会社更生法が適用され更生計画が認可されると、更生計画に入っているものを除いた会社更生手続開始以前の債権は効力を失うため、過払い金返還請求に大きな影響があります)。
しかし、信用情報の目的は貸金業者自身の経営の健全性ではなく、過剰貸付を防止し、もって多重債務者の発生を可及的に減少させることにあることに注意すべきでしょう。
この点につき、その目的とは裏腹に信用情報が一部の業者で勧誘の材料として用いられているとの指摘があるりますが、この行為は信用情報の目的外使用であり信用情報交換契約(信用情報機関とその会員たる貸金業者間で交わされている契約)違反です。
したがってこの指摘は目的外使用に民事上の責任追求しかなされないことの問題を指摘したものということができます。
また、個人情報保護法が適用される信用情報に関しては同法違反となる可能性もあります。
なお、この頃では「ヤミ金」被害が急増しており、その原因を上記のような信用情報機関の情報交流による与信の厳格化と中堅業者の淘汰に求める見解もあります。
他方、消費者金融業界は、原因は出資法改正による上限金利の40.004%から29.2%への引き下げによる中小零細業者の撤退・倒産にあるとしており、業者の淘汰の原因を信用情報の交流に求めるか法改正に求めるかの点において上記の見解と異なります。
また、この2つの見解とは異なった視点から、この時期のヤミ金被害急増の原因は不況の長期化による所得の減少、デフレによる金融債務の実質負担の増加、暴対法施行及び不況による暴力団員のサイドビジネスへの進出、携帯電話の普及などにあるとする見解もあります。
分母である自殺者全体の増加も当然ありますが、消費者金融利用者の自殺の増加が指摘されており、返済を続けても、完済が困難である状態は「サラ金地獄」とも呼ばれます。
「借りた人間が悪い」との意見もありますが、「大手消費者金融業者の営利広告の影響等により高金利の借入に対する抵抗が減少した」などの指摘や、(連帯)保証人以外の家族等法律上弁済の義務を負わない人間が返済にかかわっている例が多くあるなど「借りた人間が悪い」という決め付けだけでは済まない問題も発生しています。
またまた説明が終わりそうにないため、次項に続きます。
参考: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』